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マーケティング戦略に役立つ購買行動モデル一覧

購買行動モデル(購買行動プロセス)は時代の変化とともに進化してきました。
購買行動モデルは消費者行動モデル(消費者行動プロセス)の”購買行動”に焦点を当てた理論ですが、消費者行動モデルとほぼ同義で使われています。

主な購買行動モデル9種

マスメディア時代からも含め、9個の主要な購買行動モデルをまとめました。

理論時期プロセスポイント
AIDA1898年Attention → Interest → Desire → Action最古の購買心理モデル。AIDMAの原型
AIDMA1924年Attention → Interest → Desire → Memory → Actionマスメディア時代の購買行動モデル
AIDCA1930年代Attention → Interest → Desire → Conviction → ActionConviction「確信」を重視。購買の納得感を説明
AISAS2004年Attention → Interest → Search → Action → Shareネット時代の購買行動モデル。検索・共有を加味
VISAS2010年Variation → Interest → Search → Action → ShareAISASを拡張し、多様な探索行動を強調
SIPS2011年Sympathize → Identify → Participate → Share & SpreadSNS時代の購買行動。共感・参加を起点とする
5A理論2016年Aware → Appeal → Ask → Act → Advocateグローバルに通用する最新購買行動理論。推奨(Advocate)がゴール
ULSSAS 2019年UGC → Like → Search → Share → Action → SpreadSNS・UGCを起点とする最新型。インフルエンサー施策に適合
SEAMS2023年Sympathize → Enhance → Advocate → Merge → SpreadSNS共創時代。生活者とブランドの関係性を強調

AIDA(アイダ)

Attention(注意)→ Interest(関心)→ Desire(欲求)→ Action(行動)

AIDAは最古の購買行動モデルと言われ、マスメディア時代の消費者行動からタッチポイントを探る手法として提唱されました。

AIDMA(アイドマ)

Attention(注意)→ Interest(関心)→ Desire(欲求)→ Memory(記憶)→ Action(行動)

消費者は広告に注意を向け、関心を持ち、欲求が高まり、記憶に残り、行動(購買)へ進むという古典的モデル。
テレビや新聞などマスメディア時代に有効とされました。

AIDCA(アイドカ)

Attention(注意)→ Interest(関心)→ Desire(欲求)→ Conviction(確信)→ Action(行動)

AIDMAを発展させたモデルでMemory(記憶)よりもConviction(確信)を重視しており、消費者は確信(納得)して初めて購入に至ると説明しています。

AIDA・AIDMA・AIDCAはマスメディア時代の古典的モデルと分類されることが多いです。

AISAS(アイサス)

Attention(注意)→ Interest(関心)→ Search(検索)→ Action(行動)→ Share(共有)

インターネットの普及に対応したモデル。
情報を検索し、購買後にはSNSや口コミで共有する行動が加わった点が特徴です。

VISAS(ヴィサス)

Variation(気づき) → Interest(関心) → Search(検索) → Action(購買) → Share(共有)

AISASをさらに細分化し、消費者の多様な情報探索行動に対応させたモデル。

SIPS(シップス)

Sympathize(共感)→ Identify(確認・自分ごと化)→ Participate(参加)→ Share & Spread(共有・拡散)

SNS時代の消費者行動モデル。
消費者は「広告」ではなく「共感」を起点に動くとし、参加や共有が購買につながると考えられます。

5A理論(ファイブエー)

Aware(認知)→ Appeal(関心)→ Ask(調べる)→ Act(購買)→ Advocate(推奨)

フィリップ・コトラーがマーケティング4.0時代の新たなカスタマージャーニーとして購買行動モデル。
消費者は「調べる」行動を経て購買し、さらに他者に推奨することがゴールとなります。

ULSSAS(ウルサス)

UGC(ユーザー生成コンテンツ) → Like(いいね) → Search(検索) → Share(共有) → Action(購買) → Spread(拡散)

SNS・インフルエンサーマーケティング時代の最新モデルです。
UGC(口コミやレビュー)を起点とし、拡散までを含みます。

SEAMS®(シームズ)

Surf(回遊)→ Encounter(遭遇)→ Accept(受容)→ Motivation(高揚)→ Share(共有)

インターネット上の回遊する消費者の衝動買い行動に対応した、電通初の新たな購買行動モデルです。

出典)Do! SOLUTIONS https://www.d-sol.jp/blog/ulva-1-seams-model-to-increase-ec-sales

最新の購買行動モデルは?

最新の購買行動モデルとしては「5A理論」「ULSSAS」「SEAMS®」が挙げられます。
しかし知名度としては依然「AIDMA」「AISAS」が強いのではないでしょうか。

様々な理論が提唱されていますが、古い理論だからダメ、新しいから良いというものではありません。
自社の顧客属性とタッチポイントを正しく理解し、自社にマッチした理論をマーケティングに落とし込んでいくことが重要です。

その他の理論

アルファベット頭文字を並べた理論は購買行動モデル以外にもあります。
マーケティングに関連する理論として下記のようなものがあります。

STP理論(エスティーピー)

フィリップ・コトラーによって提唱されたマーケティング戦略策定の一丁目一番地に使われる理論です。
Segmentation(市場細分化)→Targeting(市場選定)→Positioning(市場における自社の位置づけ)

を明確にし、自社商材の競争領域を定義します。

SWOT(スウォット)

経営環境を内部環境・外部環境に分けて事象を整理して分析するフレームワークです。

内部環境:Strength(強み)、Weakness(弱み)
外部環境:Opportunity(機会)、Threat(脅威)

DAGMAR(ダグマー)

「Defining Advertising Goals for Measured Advertising Results」の頭文字をとった

広告成果を測定するためのフレームワークで「Defining Advertising Goals for Measured Advertising Results」の頭文字をとってDAGMARと呼ばれます。
広告の目的を「測定可能な目標」として設定し、段階ごとに広告効果を確認できる点が特徴。
企業が広告効果を数値的に評価する基盤を作ったと言われています。

まとめ

購買行動モデルは社会環境や人間の思考の変化とともに進化し、今では様々な理論が提唱されています。
消費者とのタッチポイントを仮定・把握し、今自社にとって何が1番弱いか、どのチャネルを強化すべきか、など戦略立案のヒントとして非常に有益なフレームワークです。